ジャワ島/バリ島間海底ケーブル秘話
皆さんご存知のようにインドネシアは多くの島からなる国です。一説には2万以上の島があると言われています。インドネシア海軍が最近数えたようですがまだはっきりとした数字は分からないようです。
その中で一番我々外国人によく知られているのはバリ島です。
バリ島のヌサドウアやサヌールのリゾート海岸が有名です。
私がインドネシアに駐在中に担当したプロジェクトのひとつにバリ島とジャワ島の間の海底ケーブルの敷設プロジェクトがありました。
私自身ジャカルタから出張でバリ島へ2年の間に20回ほど行きギルマヌークとバニュワギの間をその都度フェリーで横断しました。
バリ島は、日本から若者がたくさん来てリゾートして行きます。
そのリゾート方向とはまったく違って、私の担当したプロジェクトはバリ島でも観光客は誰も行かない西海岸のギルマヌークという町から対岸のジャワ島の最東端のバニュワギという町までへ敷設される海底ケーブルのプロジェクトです。ギルマヌークからバニュワギまでの海峡が約4kmの幅で海流が激しいため運行しているフェリーも海流に流されながら対岸を行き来していました。一時間ほどでしたが潮が速いため蛇行して行かざるを得ない。
ちなみになぜバリ島にジャワ島からわざわざ海底ケーブルを敷くのか?
その通りで、わざわざコストのかかる海底ケーブルでなく島に発電設備を置けばいいのです。
大きめの発電機をバリ島に設置して発電させればいいのでは?
海底ケーブル敷設にはこんな裏話があったようです。
バリ島はヒンズー教です。インドネシアはイスラム教が国教です。バリ島はインドネシアのなかでも唯一世界に知れたリゾート地です。観光客が外貨を落としていきます。バリ島民は公には何も表明していませんが、宗教の違いもあってインドネシアとは距離をおきたいと思っているようです(少なくとも私にはそう感じました)。つまり独立?そこまでは無いと思いますが…
ここで政治の思惑が入ります。
インドネシア政府としてはバリ島に万が一独立されてはいけない。どうしたらいいか?そうだ、インフラを握ってしまえば?幸い日本のODA資金も使えることだし。
ジャワ島からバリ島へ電力ケーブルを引いて何かことがあったらそれをぶった切ってしまえばバリ島は電気がなくなる。困る。
このケーブルの維持費はどれくらいかかるか分かりませんが、安くはないと思います。
ケーブルの敷設では、径120mm以上のケーブルを船で敷いていくのですがその潮が早いため海底の岩にケーブルが擦られる。
潮流のため2回切断され失敗しました。3回目にやっと敷くことができプロジェクトが終了しました。
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