イラクイラン戦争スカッドミサイルの洗礼
私はクウェート駐在の後、1986年から1987年までイラクのバグダッドに駐在しました。
その当時のイラクはイラクイラン戦争の最中でした。
日々、バグダッドの近くの高速道路ではタクシーの屋根にくくり付けられた棺桶がバスラ(南方)方面から運ばれてくるのが見られました。
バグダッドではアメリカのイラク進攻時に報道関係者が泊まっていたホテルに私は滞在していました。この間テレビで自分の泊まっていた部屋のあたりが破壊されてしまっているのを見てこんな風になってしまうんだと思いました。
私の居た当時のバグダッドは、イラクイラン戦争中だったのですがまだ平和で食糧事情が少々悪い以外は夜街中を歩くこともできるくらいでした、月に1,2度のイランからのスカッドミサイル攻撃を除いては...
ミサイルは通常イラン、テヘラン周辺の軍事施設から発射されます。
ミサイルのターゲットは私の滞在していたホテルのチグリス川の対岸にある大統領官邸に向けて発射されますが、これの命中率が悪い。
今北朝鮮が東京に向けてミサイルを発射したら山手線の内側に着弾させるほどの能力はあるといわれていますが、イランのスカッドの性能も大体似たようなものです。
では、問題はどこに落ちるか。
悪いことにスカッドは、成層圏に一度抜けて真上から落ちてきます。つまり落ちてくる際に音がしない。
着弾時に”ビシッ”と地響きがして、その後”ドン”と音がしてきのこ雲が上がるだけです。
月2回ほどミサイルが着弾しますが、それが大体大きく外れて住宅街や商業地へ落ちます。
私も何回か近くに着弾した後即現場に行ったことがありました。
早く行かないと軍が現場を閉鎖してしまうからです。
行って見ると、だいたい直径10M位、深さ1〜2M位の穴が開いています。
住宅地に落ちると数十人の犠牲が出ると言われます。
一番近くに落ちた時は、私がいた事務所から300Mほど先に落ちたことがありました。
その時は事務所のガラスが割れ自分もとっさに床に伏せたほどでした。
幸い窓ガラスの近くに私はいなかったため、怪我はしませんでしたが、爆風とは本当にすごいものなんです。これは言葉では言いにくいです。爆風というより衝撃波です。
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